2019年5月20日

スノーピアサー(原題:Snowpiercer)(韓国・アメリカ・フランス,2013)

風刺映画です。温暖化対策で打ち上げた薬剤が原因で氷河期となり,生物はすべて死滅した地球で,唯一17年間走り続けている列車。1年間で世界を一周する。最後尾(最下層)の車両に済む住人は反乱を企て,先頭車両へと向かう。

どうして走り続けられるのか?水や食料は?といった疑問は徐々に明かされる。ただ,「17年間」これを維持することにリアリティはあんまりない。せいぜい「3年間」ぐらいが良かったなぁ。だから,近未来SF映画というよりは,社会風刺映画です。一つ一つ風刺が分かりやすすぎる。でも,わざと分かりやすすぎるように作ってるから,映画全体がギャグなんだろうと思う。なんていうか,風刺映画をさらに風刺している?映像は全体にとても綺麗です。カットや装置も綺麗。そのうち,カルト映画化するんじゃないか,これ。

タイトルのpierceはピアス(突き通す,穴を開ける,貫通する)ね。氷の世界を貫通する列車という意味もあるし,最下層の住人が先頭に向かって車両を突き進むという意味もあるし,貧困層が富裕層を打倒する,という意味もあるかと思います。全体にメタファーが分かりやすい。

★★★



2019年5月10日

アライバル─侵略者─(原題:The Arrival)(アメリカ,1996)

宇宙観測所に勤める天文学者ゼイン(チャーリー・シーン)は,ある日,宇宙からの謎の電波を受信する。地球外生命t体(異星人)からの交信に違いないとNASAの上司に掛け合うが,その場で逆に解雇されてしまう。諦めきれないゼインは,自作のアンテナで観測を続ける中,メキシコからも同じ電波が発信されていることを発見するが,その一方で宇宙観測所の同僚が謎の死を遂げる。

異星人はすでに地球に来ている(They have arrived)という,いわゆる陰謀説映画。これ,ものすごく前に民放で午後にやってるような映画番組枠で観たことがありました。ああ,あの映画の記憶はこれだったか。そうやって覚えているぐらいだから,話としては面白いです。

★★