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2020年9月10日

ファイティン!(原題:Champion)(韓国,2018)

 マ・ドンソク兄貴の,腕相撲映画。アメリカで天涯孤独の男マークは,腕相撲が唯一の誇り。でも今は協会と揉めて,クラブの用心棒をしている。そこでも揉めて警備員をして食いつないでいたが,韓国に戻った弟分から,韓国で腕相撲をやらないかと誘いが来る。

「ファイティン!」は(むろん,fightingのことだと思うけど),韓国では,「頑張れ!」とか「ファイト!」って意味みたい。本人が自分を鼓舞するためにも使っていたから,「やってやる!」「いくぞ!」って意味で使うこともあるかも。

いやしかし,マ兄貴の演技は,良いなぁ。ところどころマ兄貴のゴツい身体いじりのギャグが満載で,良いです。最初に見たのは,『新感染ファイナルエクスプレス』ですが,この他,いろいろ良い感じの映画で主演をしていて,見てみたいものばかり。今度,ハリウッドのマーベル映画『エターナルズ』に出演が決まってます。

妹役のハン・イェリも,役にピッタリで良かった。

★★★


2020年9月8日

インターステラー(原題:Interstellar)(アメリカ,2014)

 地球の環境が悪化し,食物の確保が難しくなり,いよいよ地球滅亡の時が迫ってきている。毎日,大規模な砂嵐に見舞われる日々を送っているが,トウモロコシ農家をしていた元宇宙飛行士のクーパーは,密かに存続していたNASAに,偶然が重なって,復帰することになる。

インターステラーとは,「惑星間の」という意味。相対性理論に基づいて,移住先の惑星を探しに宇宙へ飛び立った父クーパーと,時折挟まれる地球に残された娘マーフィーの話で物語は進む。

169分と長いけれど,宇宙空間の場面や惑星探査の場面など,思わず力が入ってしまうリアル描写です。そして,最後は泣ける,なかなか良い話でした。

★★★


2020年9月2日

ジョン・ウィック:チャプター2(原題:John Wick: Chapter 2)(アメリカ,2017)

 キアヌ・リーブス主演のジョン・ウィックシリーズ第二弾(2019年には第三弾が公開されてます)。まぁとにかく,キアヌの近接格闘技のスキルと銃捌きを徹底的にお見せします,という映画でした。

ストーリーはもう,最低限必要なだけで,もう,あとはとにかくずっと追いかけっこ。とにかく敵がわんさか順番に襲ってきます。それをことごとくやっつけていきます。

よくあるハリウッドのアクション映画のように,ドンパチだけとか,最近では香港カンフーアクション導入でテンポの良いパンチキックの応戦ではなく,「投げ技」と「関節技」が多いところがかなりマニアック。どうも,あれ,ロシアの格闘技「システマ」をベースにしてるらしい。マニアックだなぁ(笑)。

銃の種類も扱いもマニアックにこだわってるし,ひたすら玉が出続けるハリウッド式ご都合主義とは違って,ちゃんと弾切れするし,弾切れすると銃そのものを投げつける!(記憶では2回ありました),という徹底ぶり。

その代わり,裏社会の同盟組織の描写がなぜか古めかしく時代ががかっていて,その辺に歴史の重みをもたせてるのかもしれず,また,世の中至るところに息の掛かった人がいて,ニューヨークにも街中至るところに殺し屋がいて,この辺がちょっとやり過ぎ感はあるけれど,映画だからまぁいいか。

★★


2020年9月1日

死霊伝説(原題:Salem's Lot)(アメリカ,1979)

 キング原作,トビー・フーパー監督作品。原題は「セーラムズ・ロット」(田舎町の名前)。ここから「死霊伝説」って,凄い邦題だよね。キングの原作は「呪われた町」。うん,このままが一番良いじゃないか。

ときどき画面がストップしたり暗転したりのは,これ,もともとTV映画だかららしい(ちょうどそこが時間切れ,次回乞うご期待!的なところか)。で,「完全版」は約3時間。

吸血鬼と作家の対決映画です。吸血鬼(バーロウ)がその能力でもって夜な夜なもっと暴れまくるのかと思いきや,比較的あっさりやられます。TV映画だけあって,血みどろのスプラッター(ゴア表現)は少ないけれど,吸血鬼はどれもキモくて怖い。ちょっとゾンビ的(ロメロの「ゾンビ」は1978年公開だし)。あれを子ども時代にTVで見ちゃったら,夢に見るでしょう。

というわけで,3時間は長いけど,それなりに見ることができました。

★★


2020年8月30日

イップ・マン外伝 マスターZ(原題:葉問外伝:張天志)(香港・中国,2018)

 ドニー・イェンの「葉問(イップ・マン)」シリーズ第三弾に登場したチョン・ティンチ(マックス・チャン)のスピン・オフ。

イップ・マンとの詠春拳最強対決に敗れたチョン・ティンチは,道場を閉め,町を去り,小さな食料品店で息子のフォンと清貧に過ごしていた。食料品の配達中にケンカに巻き込まれたチョンは,その因果でマフィアに逆恨みされることに。

ストーリーとは直接関係ないけど,やたら強い(チョンと互角)の殺し屋が出てくるけど,これがなんとトニー・ジャー!アクションキレキレでしびれます。敵ボスはディヴ・バウティスタ(元プロレスラーの俳優)で,ゴリゴリマッチョだけど存在感があって味があります。

物語としてはシンプルですが,カンフー・アクションはキレがあって良いです。

★★



2020年8月24日

ザ・プレデター(原題:The Predator)(アメリカ,2018)

 プレデターの乗った宇宙船が不時着。ヘルメットや腕に装着する武器などを拾った傭兵のクインは,(たぶん)自閉症(たぶん「サバン症候群」という設定でしょう)の息子ローリーとともに,プレデターや軍から追いかけられることに。

プレデターの武器(ギア)が秀逸です。宇宙船などのメカも良い。今思えば,一番最初のシュワちゃんVSプレデターも衝撃的でした(当時,「シュワちゃん,今度は『河童』と戦うらしいぜ」と噂になりました)。見た目はものすごく原始的で獰猛なモンスターなのに,超ハイテクなギアを持っていたりヘルメットを被ってたりするところのギャップが良かった。そして何より,人間を襲う理由が「狩り」であること,それも食べるためではなく,狩ることそのものだというところ(襲った人間を吊しておいたり,頭蓋骨を集めたり)。

その後いくつも続編が出てますが,今回のプレデターはその辺の基本的な設定に丁寧に沿った感じで,ハンター的なところや最強を求めてるところも強調されてて良かった。もう少しプレデターの怖さ(気持ち悪さ)やハンターぶり,メカの使いっぷりが見られたら良かったです。

★★


2020年7月20日

イコライザー2(原題:The Equalizer 2)(アメリカ,2018)

デンゼル・ワシントン主演のシリーズ2作目。元凄腕CIAエージェント。今は引退してタクシーの運転手をしている(1作目はホームセンターの店員)。法律を免れる目の前の悪を秒殺。今回は,元同僚(上司?)で唯一の理解者であった女史が何者かに殺される。

作中,主人公マッコールは常に読書をしている。モノを縦横に整然と並べないと気が済まない。真面目で神経質なところが,計算ずくの殺人術と相通ずる。この辺の神経質な「秒殺」殺人術の描写は1作目の方が極まっていて,良い。

★★


2020年7月13日

ドント・ブリーズ(原題:Don't Breathe)(アメリカ,2016)

原題を直訳すれば,『息を殺せ』でしょうか。「ドント・ブリーズ」ってカタカナだと分かりにくいですね。映画は,かなり恐いです。グロいというか気持ち悪い。恐怖の対象は,盲目の老人です。ただし,元軍人(特殊部隊グリーン・ベレー?)。

大金を隠し持っているという情報から強盗に入ろうとする若い男女三人組。廃れた町の一角にある老人の家は,異常に用心深く施錠され,窓には格子枠が嵌められていた。盲目だし老人だし,大金に目がくらんでいる彼らは,小さな窓枠から侵入する。

殺人マシンの異常な老人をモンスターに置いたのは秀逸。ただ,老人も若者も,どっちもどっちだから,どっちにも同情できませんでした。

★★


マシニスト(原題:The Machinest)(スペイン・アメリカ,2004)

不眠症で1年間まったく寝ていない機械工の男・トレバー。心安まるのは娼婦のスティービーと寝るとき。一方で,空港のカフェに足繁く通う。子持ちのウェイトレス・マリアに会いに行くため。ある日,アイバンという臨時の機械工が声を掛けてくる。と,その男に気を取られて同僚の腕を切断してしまう事故の原因を作ってしまう。

とにかく主人公のトレバーが病的に痩せている。手は石けんでなくてブリーチ(漂白剤)で洗う。どんどんと妄想が広がり,現実なのか幻覚なのか分からなくなる。周りがみんな,グルに思えてくる。精神的に追い詰められていくトレバー。しかし,なんで不眠症になったのか,なんでこんな妄想と幻覚を見るのか,最後に分かる。色々散りばめられた伏線が見事に回収される。

骨と皮だけの痩せぎすの主人公を演じるのは,「バットマンシリーズ」や「リベリオン」のクリスチャン・ベイル。凄い役者根性。

ただし,最初の方,同僚が腕を切断する事故の場面は,要らないかなぁ。事故が起こるとしても,音とかうめき声だけでも十分。ここのショック場面は,なくても十分成立していると思う。

【追記】もう一度観てみた。何度も観たくなる映画です。ただ,上記ショック場面は早送りしました。

★★★★


2020年7月6日

きっと,うまくいく(原題:3 Idiots)(インド,2009)

滅茶苦茶イイ!!原題をそのまま訳せば,「三バカ」。超一流のエンジニアを輩出しているエリート工業大学が舞台。競争や出世で頭がいっぱいの学生,というのもそもそも学長が競争を大いに煽っている。競争に勝つか,それとも死か。そんな競争社会・学歴社会とは正反対の新入生ランチョーと,その相部屋で親友になるファルハーンとラージューの三人の話。10年後の現在と学生時代とが交互に描かれる。痛快です。Aal izz well.

【追記】翌日,また観てしまった。

★★★★★


2020年7月1日

カプリコン・1(原題:Capricorn One)(アメリカ,1977)

ようやく観ることができました。これも伝説の一品ですね。「月面着陸してないんぢゃないか」陰謀論(NASA捏造説)がいつからあるのかは正確には分かりませんが(一節には1974年?),あれを地で行く映画です。というか陰謀論を題材にして映画を作ったのか。いずれにせよ,面白かった。陰謀論もそうですが,これが1977年の作品ってのが凄いです。アポロ計画が1961年から1972年だから,この物語の背景として,もうすでにこの時期には宇宙計画は下火になりつつあったことが分かります。

疑惑を探る雑誌記者が,FBIにはめられて捕まったと思えばすぐ釈放されるのが良く分からなかったけれど,要するにあれは脅し(これ以上首を突っ込むな,いつでも逮捕するぞ,的な),ってことなのかな。

それから,最後に追悼式に笑顔で駆け寄ってくる場面。あれは要らんだろう。息子が「あ,パパだ!」とか何とか叫んでEND,が良かったんじゃないかなぁ。

★★★


2020年6月29日

ヘレディタリー/継承(原題:Hereditary)(アメリカ,2018)

こわ。これは恐すぎる。かなりの高評価のホラー映画だったので,どんなもんかと思って観ましたが,こういう映画だったのか。もっとグロいスプラッタ映画かと思っていて,もしあんまり残酷描写が続くようなら観るのを止めようと思っていたけど(ホラーは良いけど残酷で生理的に痛いヤツは嫌),最後まで目が離せませんでした。というか,瞬きするのさえ忘れるぐらい,恐い。もう,そもそも最初からずっとバックの音楽が恐い(笑)。

精神を病んでいた祖母が亡くなり,その娘である母(主人公アニー)も少々心を病んでいたことがあり(自分の父親も兄も病んでいて自殺している),娘の死でどんどん本人も家庭も壊れていく。けど,ただそれだけじゃないのがこの映画のミソ。恐い。

邦題タイトルの「継承」は要らんね。カタカナタイトルはあんまり好きじゃないけど,内容的にも訳しにくいから,「ヘレディタリー」だけで良いと思います。

★★★★


2020年6月25日

NEXT-ネクスト-(原題:Next)(アメリカ,2007)

ラスベガスのありふれたマジックショーで日銭を稼いでいるクリス・ジョンソン。いつもの通りその日暮らしをしていたが,強盗を未然に防いで騒ぎとなり,逃走する羽目に。実はクリスには,2分先の未来が見える。ただし自分に影響することだけ。

核兵器を密輸したテロ組織を追うFBIは,この特殊能力を持つクリスに頼るしかなくなる。でも,自分に影響することしか未来は見えないし,能力だけが望みのFBIに良い様に扱われたくないクリスは,FBIからも逃走することになる。クリスの能力に気づいたテロ組織もまた,クリスを追う。

最後はちょっと面白いエンディングになっている。話はそんなに凝っているわけでもないし,ニコラス・ケイジが(やっぱり)なんとなく変態的なところが気になるけど,簡単には終わらせないところが良かった。

★★


2020年6月22日

地球が静止する日(原題:The Day the Earth Stood Still)(アメリカ,2008)

古典的SF映画「地球の静止する日」のリメイク。邦題は「の」と「が」で区別されてますね。主人公の女性と息子(再婚相手の子ども)の親子関係は,スパイスとして入れてるけど,むしろ邪魔だなぁ。ここで別に親子愛(絆)で泣かせなくても良い。もっと宇宙人の思惑(飛来目的)と人間の浅はかさとのチグハグっぷりで攻めれば良いのに。「地球の」の方は観たことがないので,もし機会があったら,観てみたい。最初の方のキアヌの宇宙人っぷりは,とても良かった。

★★


2020年6月18日

シャイニング(原題:The Shining)(イギリス,1980)

伝説的な恐怖映画。おそらくテレビ放映されていたのを断片的には観たことがありましたが,今回,ちゃんと最初から最後まで初めて観ました。いや,こりゃ恐い。ジャック・ニコルソン,危なすぎる。色んな場面が脳裏に焼きつく。あの着ぐるみの犬人間は何だ?

タイトルのシャイニングは,超能力(予知能力?)のことなんですね。子どものダニーが持ってます。ジャックは気が触れたのか,はたまた,スーパーナチュラルでパラノーマルな邪悪な力に触られたのか。まぁ,ネイティブアメリカンの墓場があったところに豪勢なホテルを立てたらいかんよ。母は普通の人。でも,母強し。

この事件から40年後,という設定で,今年,続編として『ドクタースリープ』という映画が公開されてます。主人公は大人になったダニー。ダニーが『シャイニング』で呼ばれてた「ドック(ドクター)」にちなんでるんだろうなぁ。観てみたい。ちなみに,どちらも原作はスティーヴン・キング。

★★★★



2020年6月16日

死霊のえじき(原題:Day of the Dead)(アメリカ,1985)

ジョージ・A・ロメロの初期ゾンビシリーズ完結編。ゾンビ・アポカリプス後の世界で,なんとか生き延びている数名の軍人たちと研究者たち。地下洞窟に身を隠し,ゾンビの世界で生きるための研究を続けるが,なかなか光明は見えない。

マッドな博士によるゾンビを手なずけよう(意のままに操ろう)とする研究は,そもそものゾンビの元ネタであるハイチのブードゥー教で死体を労働力に使っていたという伝説そのもの。

初期ロメロゾンビ(古典ゾンビ?)は,ゆっくり歩く。決して走らない。そこがまた味があって良い。走ったり力が強かったりだと,それはもう恐ろしい「モンスター」である。ゾンビは「モンスター」かというと微妙に違う気がする。彼らは「元・人間」の「死体」,動く死体なのだ。面倒臭いのだ。しつこいのだ。噛まれたら感染するウィルスキャリア的な存在なのだ。

逃げても無駄,という中でどうやって生きるか。一つの答えは,「受容」である。

ロメロはこの後,20年の時を経て,2005年から再びゾンビ映画を撮ります。「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005),「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」(2007),「サバイバル・オブ・ザ・デッド」(2010)。まだどれも観てない。とりあえず,観たい。

しかし,邦題が「死霊のえじき」ってのが凄いね。当時は,「死霊のはらわた」(日本公開1985年)とか「死霊の盆踊り」(日本公開1986年)とか,ゾンビ的スプラッタ映画はみんな「死霊」だった気がする。スティーブン・セガールの映画が全部「沈黙の」になるのと一緒か。

★★


2020年6月15日

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(原題:War for the Planet of the Apes)(アメリカ,2017)

「創世記」「新世紀」に続くシリーズ完結作?の第三弾「聖戦記」。「創世記」も「新世紀」も見応えのある映画だったので,期待して観ましたが,ほぼ期待通り。面白かったです。オリジナルの「猿の惑星」では,なぜ人間が原始的な(動物的な)生活をしているのか,その理由も明らかになります。エイプ(類人猿)視点で悪としての人間の身勝手さを描くのは,人種差別の問題を明示しているわけですが,民族や宗教の間の争いでもあるし,さらにはそもそも人類とは何か,種とは何かを問うていると感じました。

三作連続で一気に観てみたい。

★★★


2020年6月12日

フォーガットン(原題:The Forgotten)(アメリカ,2004)

14か月前に飛行機事故で死んだ息子のことが忘れられないテリー。在りし日の息子サムが映ったアルバムやビデオを見る毎日。悲しみに暮れている日々を過ごすが,ある日突然,アルバムから写真が消え去り,ビデオテープから映像が消去され・・・。息子を忘れさせようとする夫の仕業と激怒するテリー。夫と,通っていた精神科医は,「息子がいたという妄想」なのだと言う。そんなはずあるわけがない。しかし,隣人も,自分の息子のことを一切覚えていない。

この辺りの物語の触りまではサスペンス。なぜだ!?と気を惹く上手い展開。そして徐々に謎が明かされていく。謎の理由も,これ以外にはなかなか持ってこられない理由と言えば理由であり,ありきたりではあるけれど,許される範囲。ただ,その黒幕がなぜそんなことをしているのかの理由は今ひとつ。急展開してSFに途中するわけだけど,最後,なぜ主人公のテリーは記憶がそのままで,もう一人の主人公アッシュには記憶が残っていないのか(残しておいても良かったのに。ああ,彼らに拉致されたから?)。でも,全体としては面白かった。

★★★


2020年6月4日

ラストエンペラー(原題:The Last Emperor)(イタリア・イギリス・中国,1987)

政治と戦争に翻弄された溥儀の人生もすさまじいですが,この映画は映画としてとてもよくできていて,見飽きません。映像も素晴らしいし,音楽も素晴らしい。何よりジョン・ローンが良い。史実とは違うところも多々あるのかもしれないですが,これはこれで面白かった。坂本龍一も,怪しくて良かった。

たぶん,これ,昔一度見たことがあるような気がするのですが,その頃は溥儀のこともよく分かっていなかったから,感動も少なく,どんな映画だったかよく覚えていませんでした。が,やはり,戦争のことや溥儀の人生を知れば,この映画の意味もまた違って見えてきます。

皇帝の最後は,植物園の庭師です。

★★★


2020年5月26日

デス・ウィッシュ(原題:Death Wish)(アメリカ,2018)

チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」(1974)のリメイク。職業が,ブロンソン版はやり手のビジネスマンに対して,ブルース・ウィルス版は腕の良い外科医。ブロンソン版に比べて,自警することをポジティブに描きすぎてるところがちょっと気になります。それはおそらく,ブロンソン版の方が,闇夜に現れる謎の男という少し浮世離れしている感じが「虚構的」であるのに対して,今回のリメイク版は,監視カメラやスマホなどの情報機器のせいで「謎の男」は続かない(すぐバレる)ところが「現実的」だからかもしれません。つまり,「現実的」だからこそ,自警をポジティブに描くことに違和感を感じる,ということ。「虚構」なら,まぁ,こういうのもアリか,とどこかで思えるから許せる面もありましょう。結論。やっぱり,ブロンソン版の方が映画として良い。